「金光明最勝王経」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:23時点における最新版
こんこうみょうさいしょうおうきょう/金光明最勝王経
一〇巻。最勝王経、新訳金光明経ともいう。唐・義浄訳。Ⓢsuvarṇaprabhāsottamasūtrendra-rājaⓉ’phags-pa gser-’od dam-pa mchog-tu rnam-par rgyal-ba’i mdo-sde’i rgyal-po theg-pa chen-po’i mdo(チベット大蔵経北京版一七四—一七六番)。『開元釈教録』九によれば、義浄は、みずから将来した梵本をもとに、久視元年(七〇〇)から長安三年(七〇三)の間に、『金光明最勝王経』一部一〇巻三一品を訳出した。北涼の曇無讖が訳出した四巻二二品の『金光明経』に九品を加えただけでなく、各品の字句についても潤色した。新たに訳出した三身分別品では独自の三身説を説き、滅業障品では、懺悔の利益を詳細に述べ、付嘱品は後世に真偽が議論されるほど課題を残した。
【所収】正蔵一六、縮蔵黄九
【参考】壬生台舜『金光明経』(大蔵出版、一九八七)、林鳴宇『宋代天台教学の研究』(山喜房仏書林、二〇〇三)
【執筆者:林鳴宇】