「九品往生阿弥陀三摩地集陀羅尼経」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:22時点における最新版
くほんおうじょうあみださんまじしゅうだらにきょう/九品往生阿弥陀三摩地集陀羅尼経
一巻。不空(七〇五—七七四)訳とされるが、彼の訳経を伝える円照集『表制集』、円照撰『貞元録』、空海撰『御請来目録』には何れも本経の名は見出せない。使用語句からも中国ないし日本撰述の密浄融合経典と考えられる。毘盧遮那如来が観音・勢至等の大衆に対し、無量寿国の上品上生、ないし下品下生の境地(九品浄識真如境)への往生を説く。その国土の十二大曼荼羅には『無量寿経』所説の十二光仏が座し、行者が彼らの特徴を観じ、九品浄土と十二光仏の名を称えれば、三界を離れ真如の世界に発趣できると説かれる。続けて阿弥陀如来小真言(ⓈOṃ amṛta-teje hara hūṃ)が説かれ、その読誦、受持、書写によって福慧増上、消除業障、消滅万病、長寿成就、往生極楽等が叶うとされる。
【所収】正蔵一九
【参考】種智院大学密教学会編『梵字大観』(名著普及会、一九八三)
【執筆者:中御門敬教】