「華頂要略」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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かちょうようりゃく/華頂要略
一五〇巻一七〇冊、附録三八巻、首巻を加えて二〇九冊からなる。天台宗三門跡のひとつ京都粟田口青蓮院門跡二九世尊真入道親王の命により、青蓮院に関する諸般の事蹟と山門派に関する諸種の事項を記述したもの。一巻から八六巻は藤原為善編であり、増補の八七巻から一五〇巻と附録は藤原為純の編纂である。第一巻には享和三年(一八〇三)二月一六日の自序がある。内容は門跡の由来とその構成、歴代門主の相承次第を記している。また脇門跡、外様門跡、院家、坊官、諸家旧家、諸家代譜、医師、供僧等の諸役、諸寺社、諸門領、管領所、多武峰、雑記、洛外、東国、西国、南海の諸寺、由緒寺院、御館入寺院、桓武帝千年忌、灌頂、その他の法会、人事動向、雲上、将軍、摂政、親王、所司代、町奉行、諸衆、衣体、年中行事を記している。附録第四二には永正一四年(一五一七)の東山大谷知恩院再建勧進、同第四四には武州三縁山増上寺の図が掲載されている。原本は青蓮院に所蔵する。
【所収】『天台宗全書』一、一四、一六
【参照項目】➡山門派・寺門派
【執筆者:田中芳道】