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おぐらやま／小倉山

京都市右京区嵯峨。景勝地嵐山の北にある山。東麓には二尊院および釈迦堂清凉寺が、北麓には化野あだしの念仏寺があり、いずれも法然の遺跡である。この一帯には、法然門下の正信房湛空を中心とする「嵯峨門徒」とよばれる念仏者が居住していた。小倉山には、法然の弟子であった実信房蓮生れんしょう（宇都宮頼綱）の中院山荘もあり、現在は厭離庵と称する臨済宗寺院となっている。蓮生は歌人として名高い藤原定家の嗣子・為家の岳父であり、定家が蓮生の依頼を受けて、中院山荘の障子に貼る色紙形の和歌一〇〇首を選んだものが小倉百人一首といわれる。

【参照項目】➡嵯峨門徒

【執筆者：清水秀浩】