「円頓戒法秘蔵大綱集」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
Seishimaru (トーク | 投稿記録) 細 (1版 をインポートしました) |
|
(相違点なし)
|
2018年3月30日 (金) 06:20時点における最新版
えんどんかいほうひぞうたいこうしゅう/円頓戒法秘蔵大綱集
一巻。伝叡空撰。天台興円撰述説もある。『円頓戒秘決大綱集私記』(治承四年〔一一八〇〕、伝法然撰)や『円頓戒秘決要集』(延宝八年〔一六八〇〕刊、伝興円撰)とほぼ同文で異名同本とみなされる。円頓戒が正依法華、傍依梵網の戒法であることを力説し、信心受戒説を主張して、信心清浄にして戒師の言葉を疑わず受戒すれば、解行証の次第を経ずに即身成仏すると論じている。円頓戒の大綱として、四種の相を挙げて解説する。第一・戒法教主(九条)、第二・所居土(五条)、第三・受(授)戒機(五条)、第四・所説戒法(一二条)で、全部で三一箇条の問答からなっている。
【参考】中西随功「叡空上人の円頓戒について」(『西山学報』二七、一九七九)、同「叡空の円頓戒について」(印仏研究二八—二、一九八〇)、窪田哲正「『円頓戒法秘蔵大綱集』について」(印仏研究三〇—一、一九八一)
【参照項目】➡叡空
【執筆者:原口弘之】