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「方便土」の版間の差分

提供: 新纂浄土宗大辞典

 
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2018年3月30日 (金) 06:32時点における最新版

ほうべんど/方便土

真実ではない浄土のこと。方便有余土、もしくは方便化土のこと。方便有余土とは、三界に生まれる煩悩を一応、断じたが、根本の迷いが残っている衆生の生まれる世界三界の外にあるので界外という。空仮二観を修することを方便道といい、方便道を証して見惑、思惑を断じて生ずるが、まだ無明の惑を残しているので有余という。智顗が諸経典に説かれている国土を四種に分類した、四土説のうちの一。また方便化土とは阿弥陀仏化身が住する浄土のこと。真宗においては、報身を真仏土、真実報土方便化土に分ける。辺地懈慢けまん国や疑城胎宮ぎじょうたいぐうのことであり、諸行往生の者、自力念仏の者が往生する世界のことである。


【参照項目】➡仏土論四身四土


【執筆者:曽和義宏】