「評摧邪輪」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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ひょうざいじゃりん/評摧邪輪
一冊。『摧邪輪抄書』(内題)。袋中撰。元和五年(一六一九)成立。袋中自筆書、刊本。『選択集』の反駁書である明恵の『摧邪輪』ならびに『摧邪輪荘厳記』の抄出であり、ところどころに自註と明恵の批判に対する反論を加える。袋中は、洛北氷室山において初めて『摧邪輪』と『摧邪輪荘厳記』を目にし、両書の批判内容が不当であったため、浄土宗の門弟として碩学の判断を求めるために両書を書写しようとした。しかし高齢のためかなわず、両書の抄出にとどまった。京都檀王法林寺に袋中自筆の書が蔵されている。
【所収】浄全八
【執筆者:米澤実江子】