僧侶が五〇〇人、千人、あるいは一人で一つの経の読誦が千回になるよう誦経する、祈願や追善の法要。千部、千部経、千部読経ともいう。鎌倉時代にすでにみられるが、明暦三年(一六五七)江戸大火の後両国の回向院で、増上寺二三世遵誉貴屋きおくが諸宗の僧を集め、七日の間千部の経を読誦する大法会を修したという記録がある。
【資料】『江戸名所図会』(『新訂江戸名所図会』六、筑摩書房、一九九七)
【参照項目】➡万部会
【執筆者:野村恒道】