「善通寺」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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ぜんつうじ/善通寺
香川県善通寺市善通寺町。五岳山誕生院。真言宗善通寺派総本山。弘法大師空海生誕地に建立された寺院と伝えられ、高野山金剛峯寺、教王護国寺(東寺)と並び三大霊場とされる。大同二年(八〇七)帰朝した空海が、父佐伯善通のために建立し、寺名としたという。法然は、丸亀の塩屋から小松庄生福寺へ赴く途中で当寺に参拝し、一度参拝した者は必ず一仏浄土で再会できるとの寺伝を見て、喜んだという。境内には、法然堂があり、法然が逆修を勤めたしるしとして、五輪塔に自らの爪と髪の毛を納めた「法然上人逆修塔」がある。また、親鸞が善通寺参詣を果たせず送った自刻の木像を納めた親鸞堂もある。近世以降、四国八十八ヶ所七十五番札所として発展した。国宝『一字一仏法華経』序品、金銅錫杖頭、国重要文化財『善通寺伽藍幷寺領絵図』などがある。
【資料】『四十八巻伝』三五、『翼賛』三五
【参考】『讃岐の法然上人』(浄土宗南海教区教務所、二〇〇七)
【執筆者:東海林良昌】