「選択寺」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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せんちゃくじ/選択寺
千葉県木更津市中央。鶏頭山西休院。千葉教区№二一。開山上人の生没年から一五世紀末ごろの開山と考えられる。江戸末期の記録では富津市大乗寺と共に上総国の触頭であった。『浄土宗寺院由緒書』によると、鎌倉光明寺の祐崇が幼少期にこの地に住しており、その当時竹林と松の木があったという。その松の木の枝に鶏の巣があり、祐崇がこれを気に入り、住していた精舎を改修し開山、天竺の鶏頭摩寺になぞらえて鶏頭山と号したという。祐崇はこの地で『頌義見聞抄』(『二蔵頌義見聞』か、版本大正大学蔵)『観経要義』(『観経疏要義』か)を記したという。
【資料】『浄土宗寺院由緒書』上(『増上寺史料集』五)
【参考】宇高良哲「浄土宗の触頭制度について」(『法然浄土教の綜合的研究』山喜房仏書林、一九八四)
【執筆者:郡嶋昭示】