高良山
提供: 新纂浄土宗大辞典
こうらさん/高良山
現在の福岡県久留米市三井町にある山の名称。また、その地に鎮座する高良大社を中心とした組織を指す呼称。聖光の遺跡地で、『聖光上人伝』には法然から教えを受けて帰郷した後の事跡として「筑後国高良山の麓に一の精舎有り(厨寺と号す)。丈六の弥陀を安き、彼の道場に於いて一千日如法念仏を修し」(阿川文正『聖光上人伝と「末代念仏授手印」』浄土宗大本山善導寺、二〇〇二、五九)と伝えている。この一千日の念仏を高良山の衆徒が妨害しようとしたが、逆に念仏教化されこの行に参加したという。
【資料】『聖光上人伝』
【参考】藤本了泰「筑後善導寺史の一考察」(『浄土宗学大会紀要』知恩院、一九三七)
【参照項目】➡安養寺三
【執筆者:郡嶋昭示】