江戸時代、朝廷から香衣着用の勅許を得た寺院。念仏に専念する僧侶は黒衣が通例であるが、浄土宗では永享元年(一四二九)に浄華院の等熈とうきが称光天皇から初めて勅許を得て以降権威化された。紫衣に次ぐ重要な法衣。江戸時代に入り、檀林・格寺などの寺格に香衣地が加わり、平僧の上、紫衣地の下に位置付けられ、寺格の名称とされた。
【資料】『三縁山志』七(浄全一九)
【参考】大島泰信『浄土宗史』(浄全二〇)
【参照項目】➡香衣、寺格等級
【執筆者:𠮷水成正】