雑行往生
提供: 新纂浄土宗大辞典
ぞうぎょうおうじょう/雑行往生
五種正行以外の行、すなわち雑行を行ずることによって得られた諸善を回向して浄土に往生することをいう。善導は『観経疏』散善義に、「もし後の雑行を行ずれば、すなわち心常に間断す。回向して生ずることを得べしといえども、すべて疎雑の行と名づく」(聖典二・二九五/浄全二・五八下)と述べ、雑行でも回向すれば往生が可能であるとするが、『往生礼讃』には「若し専を捨てて雑業を修せんと欲するものは、百の時に希に一・二を得、千の時に希に三・五を得」(浄全四・三五六下)と述べ、雑行によって往生することは難しいと示している。
【資料】『選択集』二
【参照項目】➡諸行往生
【執筆者:沼倉雄人】