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隣松寺

提供: 新纂浄土宗大辞典

りんしょうじ/隣松寺

愛知県豊田市幸町隣松寺稲荷迎接院。三河教区№二二四。第五三代淳和じゅんな天皇第三宮東山親王国長が承和一〇年(八四三)に薨去こうきょしたことにより叔父、仁明天皇が回願所として創建。山内五〇坊を有する天台宗三河第一道場として勅命をうけ、輪番住職を派遣。仁治元年(一二四〇)知恩院弟子、鎮応が入山し、その後、明徳元年(一三九〇)名越派妙観弟子蓮蔵忠阿により浄土宗改宗する。永禄六年(一五六三)三河一向一揆により徳川家康が当山一一世岌安きゅうあんに助命され、当山を本陣とし、隣松寺稲荷へ戦勝祈願し成就。「玉松山」の勅額を「稲荷山」へ改変し、禁制および寺領三〇石拝領す。


【資料】『隣松寺由緒書』「隣松寺文書」


【執筆者:木村敏男】