一巻。聖冏撰。著作年次不明。神道・儒教・仏教の要義を一〇人の僧俗が物語った形式をとっている。聖冏が富士山麓の大社に参詣し、一〇〇人を超える人々と通夜をした際、その中から一〇人がそれぞれの信仰を語る。巫女みこ、儒教を語る人、仏教では入門から次第に三論、華厳、天台、真言、禅と観心の進み方と老若を配置してその要義を理解し易くしている。
【所収】浄全一二
【執筆者:服部淳一】