ふくさ/袱紗
伝道作法で用いる方形状の布。帛紗・服紗とも書く。一般には進物や祝儀(不祝儀)袋などを包むのに用いられているが、浄土宗においては高座説法などのとき、布教師の稿本(説草)を包むのに用いており、これを特に説相袱紗と称している。表は金襴、裏地は白絹などの材質が多い。金襴地(表)に稿本を置いてたたむので、裏地が外側になる。説法を始める際に開くが、これは蓮華初開の楽の蓮華化生(『往生要集』大文第二欣求浄土門所説「浄土十楽」の第二)になぞらえたもので、この作法を袱紗捌き(開説相・閉説相)という。
【参照項目】➡説相袱紗
【執筆者:西城宗隆】