蓮華化生
提供: 新纂浄土宗大辞典
れんげけしょう/蓮華化生
浄土に開花した蓮台の上に忽然と往生すること。無量寿仏の智慧を信じて善行の功徳を浄土往生のために振り向ける者は、蓮台に化生し不退転の位に立ち浄土の菩薩と同等となる。これに対し、無量寿仏に疑いを持ち仏の智慧を信じないながらも、浄土に往生することを願い善行を積む者は浄土の辺地にある宮殿に生まれる。これを辺地往生または胎生という。胎生とは、蓮華の中に往生するが華が開かず五〇〇年間三宝を見聞きすることができない闇を経なければならないことを表現した語である。
【資料】『無量寿経』下(聖典一・二七九~八二)、聖光『西宗要』(浄全一〇・一九八下~二〇一上)、良忠『伝通記』(浄全二・三一四上)
【執筆者:眞柄和人】