けよういん/華陽院
静岡市葵区鷹匠。玉桂山府中寺。静岡教区№八六。開山は知短。知短は徳川家康の幼少時代の書筆師範であった。永禄三年(一五六〇)家康は外祖母である源応尼が逝去すると、当寺に埋葬。源応尼五〇回忌に当たる慶長一四年(一六〇九)堂宇を建立。それまで知源院と称した真言寺院を、源応尼の戒名である華陽院と改め、浄土宗となった。その後知短の弟子である文慶を中興とし伽藍を再興。家康の第五女市姫・側室お久の方の墓所がある。また増上寺一四世了的を輩出する。
【資料】『浄土宗寺院由緒書』中(『増上寺史料集』六)
【参考】『静岡市史』四(静岡市、一九七七)
【執筆者:瀧沢行彦】