三十二相・八十種好など姿や形をそなえた仏の肉身を観察し、また極楽浄土などの仏国土と仏身を観想すること。浄土教の実践の基調である五念門において、色相観は観察門に説かれる。法然はこの観を、凡夫にたえざる行であると考え称名念仏を奨励した。『乗願上人伝説の詞』(昭法全四六六)には、色相観を説く『観経』所説の行法をかつて法然自身も行じたと自省している。
【参照項目】➡五念門一
【執筆者:大南龍昇】