かんどじ/神門寺
島根県出雲市塩冶町。天応山。出雲教区№一。天応元年(七八一)の草創で当初は諸宗兼学、三七世良空(一説では三八世良高)のとき浄土宗に改宗と伝わっている。境内から塔礎石・瓦などが出土し、『出雲風土記』の神門臣の新造院に比定されている。空海がいろは歌を作った所と伝わっていて、別称いろは寺とも称される。十一面観音を安置し、中国三十三所観音第二三番、出雲三十三所観音第五番札所。中世文書一八点は県文化財。塩冶判官高貞の墓と伝わる五輪塔がある。
【資料】『浄土宗寺院由緒書』上(『増上寺史料集』五)
【執筆者:中野真理子】