知恩院史料集
提供: 新纂浄土宗大辞典
ちおんいんしりょうしゅう/知恩院史料集
総本山知恩院史料編纂所が、昭和四九年(一九七四)から刊行している史料集。「日鑑・書翰篇」(第一巻~第二〇巻)、「日鑑篇」(第二一巻~第二四巻)、「古記録篇」(第一巻)が刊行されている。「日鑑・書翰篇」第一巻には「華頂古記録」中最古に属する元禄二年(一六八九)の『日鑑』と延宝五年(一六七七)より元禄八年(一六九五)までの発翰・来翰等一五冊、第二巻以後は毎年の日鑑・書翰を順次収録する。書翰については第二〇巻に元文五年(一七四〇)までを収録し、第二一巻からは「日鑑篇」として第二四巻に宝暦元年(一七五一)日鑑を収めて継続刊行中である。毎年作成されていたので、元禄二年以後の住職の晋山、朝廷・幕府との関係や地方末寺の動向が詳細に記録されている。「古記録篇」一(平成三年〔一九九一〕)には「御当山(知恩院)開山草創・御菩提所・御祈願所之記」「古記録抜粋」「知恩院御領水帳」「知恩院諸伽藍御作営ニ付法式留帳」「御制条控」「霊元院様崩御記」等を収録。徳川家康が知恩院を将軍家京都菩提所とした経緯とその後の展開が知られる。
【参照項目】➡知恩院史料編纂所
【執筆者:今堀太逸】