江戸中期頃、生没年不明。厭求・無能・貞極・関通などとともに活躍した布教伝道僧。京都洛西北野浄円寺に住持するかたわら、多くの布教書を著しており、当時著名な布教家であったといえる。『勧化南針鈔』七巻、『勧化求道集』七巻、『勧化除睡鈔』八巻、『説法語園鈔』五巻、『因果報恩要略』八巻、『扶桑故事要略』六巻、『温古要略』六巻などの代表的著作があり、いずれも布教家の宝典とされている。
【参考】恵谷隆戒『概説浄土宗史』(隆文館、一九七八)
【執筆者:笠島崇信】