玉翁
提供: 新纂浄土宗大辞典
ぎょくおう/玉翁
寛正元年(一四六〇)—大永元年(一五二一)一月一八日。騰蓮社団誉。出自は越後上杉氏。幼少のみぎり、弓矢を捨て曹洞宗の寺院で得度。二〇歳の頃、関東に赴いて了[曉(要作字)]門弟の雲翁に師事し、般舟三昧の修法を学んだ。修学の後に上洛し、真如堂をはじめ応仁の乱で荒廃した諸寺院の復興に尽力した。文亀元年(一五〇一)、細川政元の意向によって日蓮宗徒と宗論し、論破する。その翌年、五条に本覚寺を開創した。なお団誉の号は後柏原天皇による勅号である。
【資料】『真如堂縁起』、『玉翁上人画像賛』、『本朝高僧伝』六五(仏全一〇三)、『浄土宗寺院由緒書』上(『増上寺史料集』五)
【執筆者:加藤弘孝】