火葬の際に用いる偈文。「真身舎利しんじんしゃり 本地法身ほんじほっしん 法界塔婆ほうかいとうば 我等礼敬がとうらいきょう」。「舎利礼文」にある。ただし『法要集』では荼毘式、収骨式とともに回向文は「降魔偈ごうまげ」を用いるとある。真のこの身の舎利は仏体そのものであり、この世の仏塔として敬って礼拝すべきもの、の意。もともとは「骨箱骨桶に書くべきの文」(『諸回向宝鑑』三・一一オ)として用いていたが『法要集』で新たに取り上げられた。
【参照項目】➡舎利礼文、荼毘式、収骨式、降魔偈
【執筆者:巖谷勝正】