一巻。清・寛量集。光緒二二年(一八九六)の成立。寛量が終南山の六通蘭若において『華厳経』を書写してその功徳を回向し、心を尽くして得た四八篇の浄土詩を集めた書。法界の衆生がこの救生船に乗じて六道の苦界を出で、極楽に遊ぶことを願って著述したと序文には述べられている。本書の中には、仏身仏土の問題や信願行の三法の具足のことなどについても触れられている。
【所収】続蔵六二
【執筆者:吉水岳彦】