三田全信著。昭和四六年(一九七一)一一月、隆文館刊。浄土宗史論、遺蹟と典籍、伝記の研究、概説宗史、伝法史論の五項目に一二篇の論考を載せており、中世から近世にかけての浄土宗史を実証的に論じる。本書冒頭の「開宗史論」では、歴史学の立場から、承安五年(一一七五)開宗説を提示している。
【執筆者:坪井剛】