浄土五会念仏略法事儀讃
提供: 新纂浄土宗大辞典
じょうどごえねんぶつりゃくほうじぎさん/浄土五会念仏略法事儀讃
二巻。『五会法事讃』ともいう。唐・法照撰。成立年次不詳。隋から唐中期までに作られた礼讃偈と、自らが詠んだ礼讃偈を載録し、これに念仏や誦経などを加えて実際の儀礼に応ずべく組織した儀礼書である。分巻の相違で一巻本と二巻本とがあるが内容は同じである。敦煌石室から発見された広本である『浄土五会念仏誦経観行儀』三巻にもとづいて、大暦一四年(七七九)頃、長安の章敬寺浄土院において編纂された略本が本書である。
【所収】浄全六、正蔵四七、続蔵一二八
【参考】塚本善隆『唐中期の浄土教—特に法照禅師の研究—』(東方文化研究所京都、一九三三)、五十嵐明宝『浄土五会念仏略法事儀讃』(永田文昌堂、二〇〇一)
【参照項目】➡法照、浄土五会念仏誦経観行儀、五会法事讃一
【執筆者:齊藤隆信】