法華信仰
提供: 新纂浄土宗大辞典
ほっけしんこう/法華信仰
『法華経』に対する信仰。また日蓮が勧奨した題目(南無妙法蓮華経)への信仰で、日蓮宗や法華宗など同経を根本経典とし日蓮を祖師と仰ぐ伝統教団ならびに法華系新宗教の信仰のこと。法華信仰の実修方法として、『法華経』では受持・読誦・解説・書写が説かれ、それを行う者すなわち五種法師の功徳が強調されている。日本での法華信仰は様々な展開を見せ、『法華経』が受容された古代から近現代までに至るまで僧俗による信仰実践はもちろんのこと、文学や芸術にも影響を与えた。
【参考】日蓮宗事典刊行委員会編『日蓮宗事典』(日蓮宗宗務院、一九八一)、望月真澄『法華信仰のかたち—その祈りの文化史—』(大法輪閣、二〇〇七)
【執筆者:大澤広嗣】