長野市元善町。定額山善光寺。長野教区№三四。善光寺の宿坊の一つ。法然堂、円光堂、円光院とも称された。善光寺の記録では、正治元年(一一九九)、もしくは養和元年(一一八一)に法然が善光寺に参詣したとされ、その際、ここに逗留したという。善光寺界隈では多数の宿坊が隣接して街並みを形成するが、古い記録には法然堂町という地名が見られ、また正信坊に面する通りには法然小路との呼び名が伝わっている。
【参考】坂井衡平『善光寺史』下(東京美術、一九六九)
【執筆者:袖山榮輝】