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日牌・月牌

提供: 新纂浄土宗大辞典

にっぱい・がっぱい/日牌・月牌

位牌を安置し、毎日供養することを日牌といい、毎月命日供養することを月牌という。『法要集』の別回向の文例に、これまでに寺院に納められた日牌月牌への回向として載せている。「当寺開基以来諸檀越とうじかいきいらいしょだんのつ 日牌月牌にっぱいがっぱい 精霊しょしょうれいとう 増進菩提ぞうしんぼだい」。祐麟の『浄業課務』の別回願(『祐天寺史資料集』四上・五七三、一八三七年頃)の中に日牌月牌回向があるが、近代では『浄土宗法式精要』(七一ウ、一九二二)の別回向に取り上げられた。寺院において祠堂位牌堂)などに檀家から位牌の寄託を受け、金銭等を回向の資として、毎日あるいは毎月命日に個別に回向することが本意であるが、日常勤行別回向ではそれらをひとくくりに日牌月牌の諸精霊として回向している。


【執筆者:巖谷勝正】