もんしゅう/文宗
天正二年(一五七四)—慶安二年(一六四九)一二月九日。深蓮社心誉慈瞱。知恩院三四世。相模国小田原の北条家重の子という。鎌倉光明寺で宗乗を修めたのち、岩槻浄国寺四世、飯沼弘経寺一二世を歴住。慶安元年(一六四八)八月、知恩院無住のため住持職の任命を受けるが、老年のため一旦は辞退するものの、のちに三四世の法灯を継ぐ。入山後の翌慶安二年一二月九日、老病のため遷化。
【資料】『知恩院旧記採要録』(仏全一一七)、『華頂誌要』(浄全一九)
【参考】井川定慶『知恩院史』(知恩院、一九三七)
【執筆者:伊藤弘道】