座
提供: 新纂浄土宗大辞典
ざ/座
一
仏・菩薩・天などが坐すところ。または仏・菩薩像などを安置する台座のことをいう。座には異別があり、釈尊が菩提樹の下で悟りをひらく際に座ったところを金剛宝座、仏は人中にあって獅子のようであるということから獅子座ともいう。『観経』では、阿弥陀仏と観音・勢至両菩薩は蓮華の台座に座して説法しているとされることから、蓮華座または華座という。
【執筆者:工藤美和子】
二
仏像や神像を数えるときに用いる語。尊・体・軀などと同じ意味で使われる。また仏事やそれを行う場、連続して行われる説教の回数を数える際などにも用いる。元来、座る場所やそのものの占める位置を表すことから、特定の場所に祀られている状態の神仏や聖なるもの(行事・場所)を意味することとなった。
【執筆者:宮入良光】
三
法要の法数。連続して行われる法要などの回数の数え方。「一座の法要」などといい、道場では、法要の際に出仕の僧が座る場所をさす。朝・夕の勤行を朝座・夕座といい、また、晨朝・日没の二時勤行を二座といい、晨朝・日中・日没の三時勤行を三座という。御忌大会など一日に法要を修するとき、晨朝・日中・逮夜の場合は三座という。
【執筆者:水野正雄】