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存栄

提供: 新纂浄土宗大辞典

ぞんえい/存栄

天正元年(一五七三)—寛永一二年(一六三五)四月一一日。号は故道。山城国伏見心光寺開山。生国は三河国であり、その家系は源氏と伝えられる。付法の師は増上寺一二世の存応。慶長六年(一六〇一)、心光寺開創。なお建立の前年に上洛した徳川家康が、山岡景友(道阿弥)を通して、寺号心光寺)、山号(松本山)、院号(清康院)を授け、また存栄開基とする命を下したという。世寿六三歳。


【資料】『蓮門精舎旧詞』四(続浄一八)、『浄土宗寺院由緒書』上(『増上寺史料集』五)、『総系譜』中(浄全一九)


【執筆者:加藤弘孝】


—慶安元年(一六四八)一〇月一八日。光蓮社瑩誉、あざなは願故。三河国大樹寺二一世。出生年および出生地は不明。若年の頃、増上寺一二世存応の室に入った。修学後は江戸赤坂の浄土寺一一世となり、その法灯を受け継ぐ。一夏法幢を勤めた後、大樹寺に入山して二一世となる。在職中は寺門の興隆に尽力し、寛永一八年(一六四一)には、徳川家光の寄進により、堂宇を再建した。


【資料】『大樹寺旧記』、『浄土宗寺院由緒書』下(『増上寺史料集』七)、『総系譜』中(浄全一九)


【執筆者:加藤弘孝】