二巻。湛澄撰。跋書に貞享二年(一六八五)成立とある。序文に源信の『往生要集』や洞空『女人往生章』に倣ならい「念仏者の鏡に備」えて記したとある。上巻に中国の女人往生伝二四、下巻に日本の女人往生伝二四の計四八人の往生伝がまとめられており、一話ごとに撰者の評釈が加えられている。
【所収】石橋義秀「大谷大学図書館蔵『女人往生伝』上・下」(『文芸論叢』二八・二九、一九八七)
【参考】笠原一男『女人往生思想の系譜』(吉川弘文館、一九七五)
【執筆者:前島信也】