阿弥陀仏の浄土の特質を表した親鸞による言葉。本願所成の真実の浄土は証果の高下を設けず、往生すれば時の間を置かない程に無上正真道に至る仏土であるとの理解。この語は親鸞『教行信証』信巻のうち、善導『観経疏』「横超断四流」の讃文を解釈する箇所で直ちに無上の悟りに至る教え(横超)を示すなかで用いられる。この横超とは他の浄土門の仮の教えを凌ぐ他力往生を示す特徴的な用語であり、二双四重という親鸞の教判に表れる。
【参照項目】➡二双四重
【執筆者:能島覚】