えんかいしき/円戒私記
一巻。貞極撰。円頓戒についての記述。初めに宗脈の五箇条の伝法について略説し、つぎに戒脈について、名字伝・証拠・傍正・授戒の四項について記述し、名字伝について戒体・戒相・戒用・異名の四項に分け、それらの各項について解説している。とくに戒相について、持相(この中、十種の戒法を明かす・三聚を明かす・別相に約す、の三つに分ける)・犯相・懺悔の三項に分けて具体的に詳述している。また、授戒については人縁・法縁の二項に分けて述べている。
【所収】『四休菴貞極全集』上
【執筆者:原口弘之】