元来は禅林における労働・作業のことで、農作業や掃除などの肉体労働を意味する語。そこから転じて寺院における雑務一般をも意味するようになった。自給自足が原則で、共同作業を重視する禅門では修行と考えられ、『正法眼蔵』行持には、作務をしなければ食を得られないことが説かれている。また作務の時に着する服を作務衣という。
【執筆者:大屋正順】