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五逆罪

提供: 新纂浄土宗大辞典

ごぎゃくざい/五逆罪

五種の重罪。五無間業、五逆などともいい、複数の組み合わせが見られる。例えば『俱舎論』一八には、殺母(母を殺す)、殺父(父を殺す)、殺阿羅漢(聖者を殺す)、出仏身血(仏のからだを傷つける)、破和合僧(教団を分裂させて乱す)と説かれ、『大薩遮尼乾子所説経』四には、塔寺を破壊し経像を焼却する、声聞辟支仏びゃくしぶつ・大乗の法を誹謗する、出家者の修行を妨害・殺害する、『俱舎論』に説かれる五逆罪のうち一つでも犯す、業報のことわりを否定し、十不善業を行う、などのことも示されている。なお、『無量寿経』『観経』に説かれる五逆罪は『俱舎論』に説かれるものと解釈されている。


【資料】『俱舎論』一八(正蔵二九)


【執筆者:大屋正順】