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五輪幡

提供: 新纂浄土宗大辞典

ごりんばた/五輪幡

施餓鬼会のとき、餓鬼壇にそなえる浄飯の中央に立てる五輪塔をかたどった幡。真幡、大幡梵天幡ともいう。五色(青、黄、赤、白、黒)の和紙を重ねて梵天(御幣状のもの)を作るようにして、その中央を五輪塔にかたどったため五輪幡という。五如来を奉安する祭壇は外陣げじんに設け、別に餓鬼壇を外縁に設け、その壇上に餓鬼衆生の牌とその中央に浄飯と浄水を備える。五輪幡は浄飯の中央に立て、その周りには小幡を立てる。蓋のついた施餓鬼桶の上に浄飯を盛り、その中央に上部を割った細い竹または木(幣串状)などを立て、その先端に五色の和紙を挟む。青色の和紙の代わりに緑色の和紙を用い、黒色の和紙の代わりに紺色の和紙を用い、正面は緑色の和紙にして黄、赤、白、紺の和紙を重ねることが多い。五輪幡の作成法はいくつかあり、袖の部分を小幡に切り飾ることもある。


【参照項目】➡施餓鬼会施餓鬼幡


【執筆者:中山信隆】