衆生が輪廻する迷いの世界の二五種類の果(処)を断壊する二五種類の三昧のこと。『北本涅槃経』一四に「菩薩摩訶薩は無畏地に住し、二十五三昧を得て二十五有を壊す」(正蔵一二・四四八中)と説かれる。無畏地に住する菩薩が得ることのできる三昧であり、この三昧に住することで、菩薩は意のままに往生ができ、衆生を化作し、苦を受けることがないとされる。
【資料】智顗『妙法蓮華経玄義』四上(正蔵三三・七二一下)
【参照項目】➡二十五有、二十五三昧会
【執筆者:米澤実江子】