三尊来迎
提供: 新纂浄土宗大辞典
さんぞんらいこう/三尊来迎
阿弥陀仏・観音菩薩・勢至菩薩の三尊が、念仏行者を極楽浄土へ迎え入れるため、臨終時に現れることをいう。『観経』では、三尊来迎について上品の三生のみ記し、中品上生以下にはみられない。中品上生では阿弥陀仏と諸々の比丘眷属、中品中生では阿弥陀仏と諸々の眷属、中品下生には記述がなく、下品上生では化仏・化観音・化大勢至、下品中生では化仏・化菩薩が来迎するとされ、下品下生では金蓮華の迎接のみ、となっている。法然は『逆修説法』一七日(昭法全二三三、一六六)において、下品下生にも化仏・化菩薩の来迎はあるが、五逆の罪の重さによって化仏・化菩薩の来迎を見ることができないとしている。
【執筆者:神宮良弘】