長崎市寺町。万年山此経院。長崎教区№六。元和九年(一六二三)開創。開山は転誉故的。萩の生まれである故的は、伝慈覚大師作の矢負の弥陀と称する阿弥陀如来像を背負い、長崎に着き人々の教化につとめた。長崎奉行長谷川権六は、それを喜び、当寺建立に助力した。境内の閻魔堂には、本尊の閻魔像をはじめ、十王像がまつられている。山門は、旧長崎代官所の門であったという。
【資料】『蓮門精舎旧詞』四二
【執筆者:金子孝司】