インドなどでものの長さを測る基準として用いられた一つの単位。自らの肘から中指の先までの長さを一肘とする。浄土宗では散杖の長さを一肘と決めている。また『薩婆多論』などで袈裟等の寸法を横五肘、竪三肘(正蔵二四・五五七中)と定めているように、基準となる単位である。『俱舎論』などでは「二十四指を横に布しきて肘と為し、竪に四肘を積みて弓と為す」(正蔵二九・六二中)とあり、註釈書などによるとおおよそ四六センチメートルと見当づけられている。
【参照項目】➡一搩󠄂手半
【執筆者:大澤亮我】