一代とは釈尊の生涯を指し、成道から入滅に至るまでの四十数年間に釈尊が説いたすべての教説のこと。一代教、一代諸教ともいう。浄土宗では、「道綽禅師の意は聖道浄土の二門を立てて、一代の聖教を判じ、幷ならびに聖道を捨てて浄土に帰す」(『浄土宗略要文』昭法全三九七)とあるように、道綽の聖浄二門判に依って、この一代聖教を聖道門・浄土門の二つに分類し、時機相応の浄土門に入るべきであるとしている。
【参照項目】➡聖道門・浄土門
【執筆者:内田智康】