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耆闍崛山

提供: 新纂浄土宗大辞典

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ぎじゃくっせん/耆闍崛山

中インド古代マガダ国の主都王舎城を囲む五山の一つチャッター山の南面にある山。釈尊がその山上で説法した。ⓈGṛdhra-kūṭaⓅGijjha-kūṭaの音写。霊鷲山りょうじゅせん霊山、鷲の峰と訳す。山の頂が羽を拡げた鷲の形に見えるところからこの名がある。ビンビサーラ王が釈尊説法を聞くために登ったとされる小路が今も用いられている。『無量寿経』上の序分に「我れ聞ききかくの如きを。一時、仏、王舎城耆闍崛山の中に住して、大比丘衆万二千人と俱なりき」(聖典一・二一三/浄全一・一)とある。『観経』『大品般若経』『法華経』『金光明経』などの多くの大乗諸経典がこの山で説かれた。浄土宗伝宗伝戒道場要偈道場では二河白道の東方に釈尊霊山浄土西方阿弥陀仏極楽浄土を示し、受者は東方より西方に向かうのであるが、釈尊霊山浄土にいるとするのは、この山で多くの大乗経典が説かれたことによる。灌木がとりまく中腹には、出家者が修行にはげんだ多くの洞窟が残る。


【参照項目】➡要偈道場


【執筆者:佐藤良純】