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添施餓鬼

提供: 新纂浄土宗大辞典

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そえせがき/添施餓鬼

施餓鬼会に際して新亡等の精霊回向すること。施餓鬼は本来、餓鬼飲食おんじきを施すとともに餓鬼のために三宝供養をすることが『救抜焰口餓鬼陀羅尼経くばつえんくがきだらにきょう』に説かれている。この施餓鬼の善業功徳精霊回向にあてることから添施餓鬼附施餓鬼ともいう。泉谷恵頓せんごくえとん(一七二五—一七八五)の祭文に「法食の施その利大なるかな。唯彼をして幽塗を脱し善趣に生じ三宝に帰し正覚を成ぜしむるのみにあらず。…仰ぎ願くは、この善をって、霊名品位を増崇し、浄報を荘厳し、見仏聞法して速やかに無生に入らんことを。慈愍の故に」(『泉谷瓦礫集』天明四年〔一七八四〕)とあるように、施餓鬼法要功徳精霊追善のために回向する一々を添施餓鬼といい、一般には搭婆回向をもって行われる。現在では主となる施餓鬼と従たる添施餓鬼追善回向)が主客転倒して理解される向きも多い。


【参照項目】➡施餓鬼会


【執筆者:大澤亮我】