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「枕経」の版間の差分

提供: 新纂浄土宗大辞典

 
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2018年3月30日 (金) 06:34時点における最新版

まくらぎょう/枕経

死亡の知らせを受けたときに、菩提寺よりすぐに僧が赴き、死者の枕元で経を読むことをいう。江戸時代、納棺前に臨終の相を検査する役割を檀那寺が持っていたため、検葬ともいった。『法要集』によれば阿弥陀仏来迎を念じ、三帰を授けて髪を剃り仏弟子とし、念仏者の証として戒名を授けて念仏回向する。新亡を安置する際には、釈尊入滅の姿である「頭北面西」にするが、実際には来迎仏名号)または仏壇西方と見たてて(以信転方北枕にする。新亡の枕辺の壇上には、位牌の前に水、香、灯燭、一本しきみまたは一本花、霊膳供物等を供える。また来迎仏または名号を奉安するとあるのは、遺体を安置する場所が仏壇と離れている、あるいは仏壇がない場合である。法要はまず仏壇または来迎仏の前において修し、次に転じて新亡の所に行き、剃度作法授与三帰三竟を行う。剃度作法は、まず報恩偈を唱え、焼香し、剃刀かみそりを取って香に薫じ、小三鈷しょうさんこの印で加持する。次に剃髪偈を一唱しながら頭の頂上よりひたいに向けてすべらせて止める。次にまた一唱しながら左横を頂上より首すじに到り、次にまた一唱しながら右横を同じく頂上より首すじに到り、最後に剃刀を頭中央に当てたまま十念を称えて剃刀を置く。続いて、仏弟子となるため仏法僧帰依を表する三帰三竟を行う。「弟子がでしとう 願従今身がんじゅうこんじん 尽未来際じんみらいさい 帰依両足尊きえぶつりょうぞくそん 帰依離欲尊きえほうりよくそん 帰依衆中尊きえそうしゅじゅうそん」(三唱)。「我弟子等 願従今身 尽未来際 帰依仏竟ぶっきょう 帰依法竟ほうきょう 帰依僧竟そうきょう」(三唱)。次に授与戒名を行う。「ここに新華台しんけだいあり 俗名○〇〇 今解脱号を授与して○〇〇と号す 必得往生」などといって十念する。ここで仏前に戻り、誦経する。この後、納棺に移る。


【参考】板倉貫瑞『蓮門小子の枝折』(浄土宗宗務庁、一九七一)、宍戸寿栄『浄土宗法儀解説』(真教寺、一九六六)、宍戸栄雄『一遇 葬儀式二』(一隅会、一九七七)、『法要集』


【参照項目】➡納棺通夜葬儀式没後作法


【執筆者:岡本圭示】