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安身養神集

提供: 新纂浄土宗大辞典

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あんじんようしんしゅう/安身養神集

『養神集』ともいう。中ノ川実範じっぱん著。完本は現存しないため内容を明瞭にすることはできないが、書名の「安身養神」は安養国の原名であり、良忠伝通記』玄義分記五(浄全二・一九四下~五上)・『往生要集義記』七(浄全一五・三四四下)、良栄理本見聞』四(浄全一一・三二〇下)などに引用された内容を参照すると、極楽浄土について解説したものであると考えられる。また、聖冏が『糅鈔にゅうしょう』二二において「安身養神集等とは、これ中川実範の作なり。天台の門人なり。文中に自ら問答あり」(浄全三・五一〇下)と解説しているように、本書は問答形式で著されていたと考えられる。同書に引用されていることより、完本は聖冏当時まで現存していたようである。また、「故に安身養神集の上に云わく」(浄全三・五〇八上)とあることから、少なくとも二巻以上の構成であったと考えられる。


【執筆者:鷹觜観道】