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「勧修浄土切要」の版間の差分

提供: 新纂浄土宗大辞典

 
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2018年3月30日 (金) 06:21時点における最新版

かんじゅじょうどせつよう/勧修浄土切要

一巻。真益願著、成立年次不詳。念仏による浄土往生を勧めた書。清・咸豊五年(一八五五)の跋文があり、これによると、黄賛元が同三年に本書を入手し、刊行させたとあり、さらに同一一年の「重刻浄土切要序」を持つものも刊行されており、本書が『続蔵』に収録されている。蓮池の影響を受けて、人々に念仏を勧める立場から執筆されており、念仏の法の要は、誠実に信じる「一意専念」にあるとする。念仏往生の実践と五倫の不可分な関係も論じている。また、正行と助行の兼修を提唱しており、正行とは篤く仏を信じ、善知識に親しみ、常に称名精進し、懇切に願を起こし、弥陀をよく憶念することであり、助行とは三宝を敬い、罪業を懺悔し、悪を戒め善を施し、情愛を捨て、恨みを解き、浄土の実践のなかで向上を目指すことであるとしている。具体的な念仏儀式も説かれており、清末の在家の念仏信仰が窺える。


【所収】続蔵六二


【執筆者:陳継東】