さばげ/生飯偈
与えられた食物の一部を餓鬼や鬼神に施すために唱える偈文。「汝等鬼神衆 我今施汝供 此食遍十方 一切鬼神供」。『百丈清規』六(正蔵四八・一一四五上)に「出生想念偈」として出る。鬼神や餓鬼に呼びかけ、自分の食の一部を施すことで、皆飽食して飢苦を離れるようにとの意。『諸回向宝鑑』の施餓鬼法に「生飯之偈」(一・三〇オ)とあり、「此食」を「七粒」、「鬼神供」を「鬼神衆」として「出生」(二・一七ウ)と偈題する。鬼子母神説話に由来するため鬼神という。食作法では飯を少し別の器に分けてこの偈を唱え、生飯台に献じるときにも唱える。また施餓鬼会にも用いる。
【参照項目】➡生飯
【執筆者:巖谷勝正】